趣旨
資源有効利用法(正式名称:資源の有効な利用の促進に関する法律)は、循環型社会の構築を目指し、事業者、消費者、自治体等に3R(リデュース、リユース、リサイクル)の促進を促すべく、平成12年5月に成立し、平成13年4月に施行された法律である。
法令リンク
資源の有効な利用の促進に関する法律 | e-Gov 法令検索
環境省による本法の概要
資源有効利用促進法の概要 | 環境再生・資源循環 | 環境省
経緯
我が国はかねてより資源の多くを輸入に依存しており、資源制約への対応は従来から重要な課題であった。加えて近年では、脱炭素化や経済安全保障の観点から、資源の安定確保および循環利用の重要性が一層高まっている。
そのような状況下で、本法は、1991年に「再生資源の利用の促進に関する法律」として制定された。2000年の大幅改正で現行の名称となり、リデュース、リユースを加え、3Rを総合的に推進する枠組みが整備された。
本法の詳細
本法は、10業種・69品目(一般廃棄物及び産業廃棄物の約5割に相当)を対象業種・対象製品として、事業者に対して3Rの取り組みを求めている。
対象となる業種や品目について、経済産業省より引用
対象には、自動車、家電、パソコンなど、広く社会で使用される製品が含まれており、事業者には製品の設計・製造段階から資源効率の向上が求められる。
具体的には、
- 廃棄物の発生を抑制する設計(リデュース)
- 製品・部品の再利用(リユース)
- 使用後の再資源化(リサイクル)
といった対応を通じて、製品ライフサイクル全体での資源の有効利用を実現することが求められる。
今後の動向
資源有効利用促進法は、2026年4月の改正施行により、従来の3R推進に加えて、脱炭素およびサーキュラーエコノミー(循環経済)への対応を一層強化する方向で見直されている。
主な改正内容は以下の通りである。このような改正により、今後は単なるリサイクル対応にとどまらず、製品の設計・利用・回収までを含めた「資源循環全体の最適化」が企業に求められるようになる。
(1). 再生資源利用の義務化強化
一定の製品について再生資源の利用計画の策定及び報告が義務化され、資源循環への対応が企業の義務として明確化される。
(2). 環境配慮設計への評価と特例措置(インセンティブ付与)
優れた環境配慮設計を行った事業者は「認定事業者」として認められ、リサイクル設備投資への金融支援など特例措置を受けられる仕組みが導入される。
(3). 資源回収・再資源化の高度化
バッテリー等の重要資源について、回収・再資源化を行う事業者への認定制度が導入され、規制緩和を通じて取り組みが促進される。
(4). CEコマースの促進
CEコマースとは、製品の利用頻度を増やしたり、寿命を延ばしたりすることで循環社会に貢献するビジネスのこと。改正法では、シェアリングやリユースなどのCEコマース事業者の類型が新たに位置づけられ、これらの事業者に対して、資源の有効利用などの観点から基準が認定される。
設備機械のリペア・メンテナンスへの影響
資源有効利用促進法の改正により、企業には製品の製造段階だけでなく、使用後の回収・再利用・再資源化までを含めた「製品ライフサイクル全体での責任」が求められるようになる。
このような環境下では、製品を販売して所有権を移転する従来モデルよりも、事業者が設備を保有し続けるEaaSモデルの有効性が高まる。EaaSモデルでは、提供事業者が設備の所有権を持ち続けるため、
- 使用後の回収・再利用・再資源化を前提として設計が可能
- 設備の長寿命化や部品単位での再利用を通じて、資源効率を高められる
- メンテナンスやアップデートを通じて、製品の寿命を延ばすことができる
といった特徴を有する。特に本法の今回の改正で制度的に位置付けられた、シェアリングやリユースといったCEビジネスは、EaaSモデルと親和性が高く、資源循環の高度化を実現する手段として有効である。したがって、本法の強化は、「製品を売り切る」モデルから「継続的に利用・循環させる」モデルへの転換を促すものであり、EaaS事業の拡大を後押しする要因となると考えられる。